Brindilleフランス花研修ツアー2003

2003年9月21日~28日に催行されたフランスでのフラワーアレンジメントツアー。
今回のツアーではパリ郊外のフォンテーヌブローに滞在した後、パリのモンパルナスにあるアトリエ「Lieu-dit」において、有名デザイナー、アラン・シアンフェラーニ氏のレッスンを受けました。
その他、ランジスの花市場や人気の花店巡りなど、パリスタイルのアレンジを味わって頂ける盛りだくさんの内容となりました。このツアーの詳しい内容をレポートします。

2003年9月21日、台風の影響で1時間遅れの出発ではじまった研修旅行...
けれどもその分を埋め合わせるかのようにフランスでは快晴が続き、花に囲まれた楽しく充実した時間を過ごすことが出来ました。

わたしたちをシャルルドゴール空港に出迎えてくれたのは、日本語がとても上手なフランス人のガイド、ミッシェルさん。彼の説明に導かれてバスでフォンテーヌブローに向かいました。
宿泊先は「Aigle Noir」-黒鷲 という名前のシャトーホテル。どのお部屋にもボルドーやブルーなどテーマカラーがあり居心地も良く、思わずいろんなお部屋をたずね歩いてしまいました。
その日の夜は、街にごはんを食べに行ったり散歩をしたりとそれぞれの時間を過ごしました。

翌日は、広大な森のなかにたたずむフォンテーヌブロー城を見学。皇帝ナポレオンが特に好んだというこの宮殿は、中世から18世紀までの建築様式の移り変わりを見ることが出来る壮麗なたたずまい。モチーフひとつひとつに歴史を感じました。
その後、詩人ジャン・コクトーが晩年を過ごしたことで知られるちいさな村、ミイ・ラ・フォレへ。ここにはコクトーが眠る教会があり、この教会の内壁にはコクトー自身によるハーブの絵などが描かれています。ちなみに私達がひかれたのは写真にある猫の絵でした。
そして、ミレーやルソー、コローらのバルビゾン派と呼ばれる画家達が過ごした村として知られるバルビゾンへ。ミレーのアトリエを保存するミレー記念館に立ち寄りました。

3日目、買い物や景色を楽しみながらパリに向かいました。いよいよ明日はお花のデモンストレーションとレッスンです。

待ちに待った「リュー・ディ」のアランさんのデモンストレーションとレッスンの日。

朝食の時には期待と不安でみんなの顔もちょっと緊張気味でしたが、閑静でかわいらしいアトリエでやさしく出迎えてくれたアランさんたちのお姿に緊張も解け、思わず笑顔がこぼれました。
アランさんのアシスタント、佐伯美奈さんが通訳もしてくださる中、和やかにデモが始まりました。アランさんと美奈さんの息のあった手さばきが瞬く間に見事なアレンジを作り上げていきます。どのアレンジも花の表情が生き生きとしていて、ただスタイルにとらわれるのではなく、花への愛情が伝わってきて...観ているだけでじーんときてしまいました。しめくくりに午後から挑戦するアレンジのお手本をアランさんが作ってくださいました。
近くのカフェでおいしいキッシュをいただき、さあ、これからレッスンです!

アランさんのデモンストレーションを思い出しながら、レッスンがはじまりました。

まずは器にモスをぐるぐると巻きつけます。糸でぎゅぎゅっと勢いよく。 ふんだんにモスをつかった器は雰囲気があってかわいい~、なんて思っていたら、さらにはこのうえにエリカとアイビーをのせていきます。 日本では値段のはるモスの贅沢なつかい方にそれだけでため息です。モスの入った木箱もオシャレで、それごと日本に持って帰りたくなりました。 できあがった器はエリカのピンク色でやわらかさが加わってこれまたいい感じです。

器づくりで、すでに一仕事終えた気分!? いえいえ、これからが本番です。 バラやダリア、秋色アジサイにヘデラベリーなど、たくさんの花材がひとりひとりに配られます。 「えっ? こんなに?」一輪一輪の顔の大きさと色の深さに、ついみとれてしまいました。 「どんな風に束ねようかな?」それぞれ、テーブルの花をながめながらスパイラルにまとめはじめます。途中途中に アランさんと美奈さんがアトリエを回わりながら、それぞれにくださるユーモアたっぷりのアドバイスにみんなの笑い声がはじけます。笑顔の中、束ね終わった人からアランさんに手直ししていただきました。

手直しが終わったら、先ほどの器に水を張りブーケをいけて完成です。 アトリエの前の素敵なたたずまいの小道にアレンジを運んで写真撮影をしたり、他の方のアレンジをながめたり。 もうすぐレッスンも終わりかと思うとなごりおしい気分。。。 最後はみんなでできあがったアレンジと共に記念撮影をしてしめくくりとなりました。

良きアドバイスをくださったアランさん、美奈さん、そしてあたたかくお出迎えくださった奥様のナーダさん、愛犬のマイコとルール。素敵なレッスンを、楽しい時間をどうもありがとうございました!

明日はもう一つのお楽しみ、ランジス花市場の見学とパリのお花屋さん巡りです。

お花屋さんの朝が早いのはフランスでも同じようで。。。いつもよりちょっと早い、眠い目をこすりながらの集合となりました。

ガイドのもと、ランジスの花市場へ。本来なら一般の人は入れない市場ですが、 アランさんのお力添えで特別に入れていただくことができました。 駐車場だけでも、うわ、広ーい! 迷子にならないようにしなくっちゃ。眠さもふっとびました。

最初は生花を売っているところに案内していただきました。 色あざやかなバラや、手のひらぐらいありそうな大きなガーベラにあふれんばかりの実もの。 昨日お世話になったモスも可愛い木箱に入ってたくさん並んでいます。 そのお店お店に特徴があって、それがまた絵になること! 思わずカメラのシャッターを切ってしまいました。

ひととおり回ったら、次は資材売り場に移動です。大きなカートとそのカートごと乗れるエスカレーターにびっくり!  ここではお買い物もOK。カートにつられていっぱい買ってしまいそうです。 器やリボン、ラッピングペーパーなどはもちろんのこと、キャンドルやライトなども売っていて、どこから見ようか悩んでしまいました。 見落としたものもたくさんあったに違いありません。一日いてもあきないかも。

このあとは、大きな荷物と共にランジス市場をあとにして、おすすめのパリのお花屋さんを巡りました。